ここまで読んでくださってありがとうございました!
 今度こそ終わりです。ハタ迷惑な女の物語もこれにて終了です。いかがだったでしょうか?
 クロノクロスという作品の世界が大変壮大なのに対し、彼女の話は非常にちっぽけです。がしたのは、時も世界も超えて繋ぐような偉大な恋愛ではなく、単に身近に居た格好良い人に惹かれた程度の恋愛でした。しょぼいですね。

 書いている最中も思っていましたが、いざ終わってから読み返してみてもやはり、「2」までの流れが一番きれいで、「3」「4」は物凄く蛇足っぽい感じがします。私はそう思いました。
 もともとこの話を書く際に決めていたのは「2」の終わりまでで、あとはどうしよう!?と、ずっと迷っていたんです。
 実際「2」の時点で止めておけば、物語としても凄くきれいに収まったんじゃないかなあとも思っているんですが、私もと同じように、パラレルワールドが消えてなくなるのは嫌!という考えを持っていて、あのすばらしい旅をした人たちにはまた、ゲームが終わったあとでも再会してもらいたい!との願望があったのでした。だから再会してもらいました。
 だってあのまま別れるなんて、悲しいじゃないですか!
 だからこの話を書くときに予定していたのは、「2」の終わりまでの流れと、最終的には再会させる!ということでした。

 ラスボス倒して世界は分かたれてあのあとどうなったのかはよく分からないんですが、「あのときこうなっていたら…」っていう気持ちって誰の胸にもあるもんじゃないですか。
 どこまでも似ていてちょっとだけ異なる世界、ゲーム中での「アナザー」「ホーム」のふたつの世界は、そういった誰にでもある気持ちが生んだ無数の世界のうちのひとつふたつだと思うのです。
 アナザーとホームの世界が際立っていて、ゲーム中で自由に行き来することができたのは、全てのきっかけ、原因、理由はセルジュです。それでもあの世界を形作っているのは、そこに暮らす人すべての「あのときこうなっていたら」という思いだったのではと。
 ゲームの物語が終わって世界は分かたれました。それでもオパーサの浜でセルジュが「星の塔」などと呟いたように、きっと人々の心に何か楔は残ったのではないかと。
 パラレルワールドは存在します。ゲーム中で「アナザー」「ホーム」のふたつの世界を際立たせ行き来できるようにしたのはセルジュですが、それらの世界を構成するのはそこに生きる全ての人たち。ゲームの物語が終わったあとのパーティキャラクターの中にはきっと、次元を超えてふたつの世界を旅したときの記憶が残っている。今度はその記憶、見えない自分の可能性を求めるそれぞれの心が、「アナザー」「ホーム」の世界を繋ぐきっかけになるのだと思いました。

 それにしてもの物語は、しょぼかったですね。ちっぽけだったですね。
 人々の再会についても、なんだか非常にちっぽけなものになってしまいました。
 でもまあそれでいいかなと思います。すばらしい壮大なものを担当するのは、本来の主人公であるセルジュや、キッドでしょうし。

 物語は終わっても人生は続きます。楽しかった旅の記憶を取り戻して、しっかり自分の思いにも決着をつけて、今度こそ前に進むことができたはずのは(っていうか、いい加減進み戻りしすぎですよね、こいつ……三歩進んで五歩戻ってやがる)これからどうなるのでしょう。どうするのでしょう。
 それはまた別のお話、……って…このフレーズなんかいらっとくるのであんま使いたくないんですよね。でもやっぱり別の話です。「アカシアの花」はこれで終わりです。
 またクロノクロスのあの世界を覗けば、自分なりに奮闘するあいつの姿が見られるのではないでしょうか。(ちなみにこのとき、「アカシアの花」めがねをつける必要があります。一本5000G)

 ちょっと長くなったので、なんだかやっとあとがきっぽくなりましたね。いえーい!
 それでは以下、恒例の各まとまりについての語りを。軽い気持ちで、読んでね!


【1】 トラブル発生
 そりゃ、村長だってそう簡単に動くこともできないでしょうよ……。そんな、簡単に、元下級兵士の言で動くくらいだったら最初からやってるって。
 それにしてもラディウスもつらかったでしょうね。しかも引退しちゃってる以上、そう簡単に動けるわけでもないし。
 何気にラディウスはこの話の中でも出演数上位ですね。

【2】 セルジュはいい人
 私の中でのセルジュはめっちゃいい人です。というか、強い人です。
 そして包容力があってお母さんみたいで、強くてかっこよくて、頼りになって、優しい……。レナが惚れるくらいですから!
 セルジュはをちゃんと見ていました。

【3】 不毛
 私はこのエピソード中に、「不毛」という単語を使いたかったんですが、それが中々出てこなくって、しばらく悩んでうなりました。「不毛」って、なんだか独特の響きのあるいい言葉ですよね。毛ならず。
 再会は突然だし3年間胸にあった希望が砕かれるのも突然です。大変ですね。

【4】 学ばない女
 いったい何度浮き沈み、進み戻りすれば気がすむのか、は…。
 というかいい加減展開が唐突ですね。まあ実際そんなもんです。だいたいだってのんびりしてたわけじゃないですし。
 のんびりしなかたほうのは思い切りがいいですね。

【5】 ちょっと仲良くなった
 女の子同士が仲良いのを見ると和みます。これはそうでもないですけど。
 たぶんがこれだけ冷たくするのはくらいのもんでしょうね。どっちにとっても。
 「おほほほほ」って、実際かぎかっこないでやったらしらけるかなーって思って、しばらく悩んでたんですけど、まあそのまんまにしました。これでしとやかってどうよとも思いました。
 まあこの物語全体にそういう突っ込みどころってあるものだし、ここだけ気にする必要もないかなって思いました。あ

【6】 やーいやーい、フーラれたーっ!
 「4」のまとまりを書くにあたって、実はこの話と次の話はすんごい早い段階からできてました。
 このときのだけは、ただちゃんと「前に進む」ことができていたんじゃないでしょうか。あれですね、恋するパワーですね。

【7】 決着
 たったこれだけのことに、非常に長かったですね。
 まあそんなものです。


 読み返してみると、「1」から「4」にかけて、気のせいではなく雰囲気ががらっと変わっていますね。
 それは物語内での時の流れもあるでしょうが、やっぱり、私自身の変化によるのが大きいと思います。
 1年で人って変わるもんですね。そうなるとだって3年もあれば変わるもんでしょうね。ご覧になってくださいよ、「1」のときのあたまわるそうな
 そういえば「3」ではが出ていましたね。彼女の物語は、まさかここまで書くことになるとは思っていませんでした。「2」の途中ちょろっと出てくる程度のつもりでした。
 まあ彼女についても書くことができてよかったなって思います。でも、あれは、とは違ってわりとバカで無鉄砲なので、そこまでぐちぐちと語る必要はないんでしょうね。
 でも、彼女はこれからも騎士団でカーシュと楽しくやっていけると思うと、なんだか羨ましいです……。結局ホームのカーシュは、の「カーシュ様」は、死んでしまいましたから。それだけは覆せません。




 まあいいや。ちょっと長めになりましたが、あとがきもこれで終わります。
 1年間私はこの話を書きました。無事完結まで運ぶことができました。
 読んでくださっている方がいるのか?という疑問を持ちつつも、それでも迷うことなく、自分のために書ききることができました。
 書ききることができましたが、やっぱり、誰かに読んでもらえてたらこの上なく嬉しいです。
 この話はおもしろかったですか?いらっとしましたか?悲しい気持ちになりましたか?この上なくつまらなかったですか?
 なんでもいいです。感想もらえたら嬉しいなー。

 クロノクロスという作品が私は大好きなので、こんなエゴっぽい形にしても、その世界の中でした妄想を形にできたということは、私にとってこの上なく楽しいものでしたし、非常に満足感もあります。
 あー、うまい締めの言葉が思いつかない。2回目だけどこれにしよう。
 物語は終わっても人生は続く。ついでに言うと人生は終わっても物語は続きます。
 終わったものがあれば終わらないものもあるし始まるものもあります。
 とりあえず「アカシアの花」は終わりました。
 書いててめっちゃ楽しかったです。終わらせられてよかったーー!!ありがとうございました!
 それでは、いざさらば!









091011

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